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赤ちゃんの自閉症について、特徴的な症状と自閉症の場合に意識すべきこと

2016/12/29

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赤ちゃんに呼びかけても反応が乏しかったり自分の後をついてこなかったりすると、「もしかして自閉症?」と心配になる方もいるようです。
赤ちゃんは様々な機能が発達中であるため、早い時期に自閉症と判断することは簡単ではありませんが、自閉症特有の症状を把握しておくことで役に立ったという声は多く挙がっています。
今回は赤ちゃんの自閉症について、年齢ごとに見られる特徴と、自閉症の場合に意識することについてまとめました。

自閉症とは?

自閉症は発達障害の一種です。近年では、類似の発達障害であるアスペルガー症候群と合わせて「自閉症スペクトラム障害」と呼ばれるようになりました。「自閉」という言葉が使われていますが、心の病気ではありません。生まれつき脳機能の発達が不十分であることが原因で、対人関係やコミュニケーション能力などに支障をきたす体の病気です。

自閉症には医学的な判断基準が設けられており、下記の3つの症状が3歳までにみられた場合、自閉症と診断されます。

コミュニケーション能力の障害

言葉を上手く発することができなかったり、同じ言葉を何度も繰り返してしまいます。聞いた単語をそのまま喋る、いわゆる「オウム返し」もみられます。

対人関係における障害

周囲に興味を示さず、ひとりで過ごすことが多くなります。逆に人見知りをせず誰にでも話しかけることもありますが、一方的な話し方になりがちです。

想像力の障害

自分の気持ちを上手く表に出すことができず、相手を攻撃したりするほか、慣れない環境に対してパニックを起こしたりします。

赤ちゃんにみられる自閉症の兆候は?

自閉症の特徴的な症状は2~3歳頃になって現れやすく、赤ちゃんの月齢が低いうちは判断が難しいとされています。ですが、赤ちゃんにも成長過程において様々な兆候がみられます。

下記に挙げた状態は、自閉症の兆候として現れやすいものです。これらが一時的なものであれば心配要りませんが、長期に渡って続く際は注意深く様子を見る必要がありますので、普段の生活を送る上で参考にしてください。

1歳未満によくみられる兆候

●目を合わさない
●抱っこを嫌がる
●周囲の音に敏感になる

自閉症の場合、目が合うことや小さな物音に対して恐怖を感じることがあり、これらは見聞きしたものを脳で適切に処理できないことから起こる症状です。また、肌の感覚に対しても過敏になりがちで、そっと触れられることに対して嫌悪感を示すこともあります。

●笑わない
●後追いをしない
●人見知りをしない

これらは、自閉症の主な3つの症状のうち、「対人関係の障害」に該当するものです。大抵の場合、赤ちゃんはあやすとニコッとしたり、パパやママの姿が見えなくなると泣いて探し回ったりしますが、自閉症の赤ちゃんはこれらの行動を行わないケースが多くなっています。

●同じ場所にいたり、同じ物で遊ぶ

自閉症の特徴として、ひとつの物事に強い興味やこだわりを示すこともよくみられます。特定のおもちゃだけでずっと遊んだり長い間同じ場所にいる場合は、自閉症の可能性もあります。

1歳頃によくみられる兆候

●指差しをしない
●呼んでも反応しない
●クレーン現象の増加

1歳になると聴覚も発達してきますので様々な声や物音が聞こえるようになりますが、大きな音がすれば反応するのに対し、パパやママが「○○ちゃん」と名前を呼んでもほとんど振り向かなくなります。また、クレーン現象とは赤ちゃんが欲しいものがある時、「どれが欲しいの?」と聞いてもそれを指差さず、大人の手をつかんでその物まで持っていく行動のことです。ある程度体が発達したことで症状の確認がしやすくなるため、注意深く観察してください。

2歳頃によくみられる兆候

●オウム返しの増加

この年齢になると、比較的簡単な単語が喋れるようになります。オウム返しとは、パパやママが話しかけた言葉を赤ちゃんがそのまま喋ることです。例えば、「リンゴ食べる?」「これはダメだよ」などと話しかけた時、通常であれば「うん」「ハイ」などと応答しますが、赤ちゃんもそのまま「リンゴ食べる?」「これはダメだよ」と返答します。自閉症の場合、このオウム返しが長期に渡り続くことが、判断のポイントにもなります。

●他の子供に興味を持たない

こちらも自閉症における「対人関係の障害」となります。2歳頃になると保育園に預けている親御さんもいるかと思いますが、多くの子供が互いに話しかけたり真似っこしたりして遊んでいるなか、ずっと一人で遊ぶなどの行動がみられます。逆に、進んで多くの子供に話しかける場合もありますが、話し方が一方的で会話が成り立たないことがほとんどです。

子供が自閉症の場合に意識することは?

自閉症であることを受け入れる

自閉症は先天性の病気であるため、完治は困難とされています。大切なのは、自閉症であることをまず親御さんがしっかりと受け入れ、身内など周囲の人達にも十分理解してもらうことです。

自閉症は病気に分類されていますが、あくまで子供の「個性」ととらえ、そのうえで能力を伸ばしてあげることを考えていきましょう。

経験を通して学ばせる

手を洗う、食事を取る、トイレに行くなど身のまわりのことについては、家の中でやり方がわかっていても、外出先では物の配置や色が変わってしまうことから出来ないことが多くなります。そういった場合、ひとつひとつ丁寧に教えてあげるようにしましょう。自閉症の子供にとってはすべてが新しい経験ですので、ゆっくりと身につけさせてあげてください。

感情的に叱らない

もし間違ったことをした場合に「○○しちゃダメでしょ!」と叱っても、自閉症の子供は何故ダメなのかがなかなか理解できないため、ほとんど効果はありません。そのため、「ここは○○するところだよ」と正しいことを肯定的に伝えた方が、意味を飲み込みやすいとされています。他にも、「×」の印を書いたカードを見せることで、やってはいけないと理解させる方法もあります。

じっくりと時間をかけて向き合うことが大切

我が子が自閉症と診断されると戸惑うこともあるかと思いますが、自閉症であるからといって今後の人生に大きな弊害が出るわけではありません。例え自閉症でも、普段どおりの生活を送り、多方面で活躍している人達はたくさんいますので、あまり気負わないようにしましょう。

困ったことが出てきたらひとりで抱え込まず、身内や児童相談所、小児科医などにも相談しつつゆっくりサポートしてあげてくださいね。

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